オーストラリアのアルバニージー首相は2日、テレビ、ラジオ、オンラインプラットフォーム、スポーツ会場におけるギャンブル広告に対し、大幅な規制を発表した。
新たな規制は2027年1月から施行され、子どもが生中継のスポーツ放送やメディアで賭博広告に触れる機会を減らすことを目的としている。
オーストラリアは1人当たりのギャンブル損失額が世界最多。2022~2023年度、オーストラリアのギャンブル損失は315億ドル、1人当たり約1527ドルに上った。
人口は世界の0.5%未満だが、世界のポーカーマシンの約2割が存在する。
新たな対策のもと、テレビの生中継スポーツ放送中は6時から20時30分までギャンブル広告を完全に禁止する。
生中継以外では同時間帯に1時間あたり最大3本までに制限。有名人やアスリートもギャンブル広告への出演を禁止。
オンライン広告は、利用者がログインし、18歳以上の認証およびオプトアウト機能が提供されている場合のみ許可。ラジオ広告は、学校送迎時間帯に放送禁止となる。
ただし、今回の改革は2023年のマーフィー議会調査報告書が推奨した段階的全面禁止には届いていない。
オーストラリア選挙管理委員会の記録によれば、改革が遅れる中、ギャンブル企業は主要政党への献金を続けていた。
スポーツベットは2024年6月26日、政府が広告一括禁止案を撤回する数週間前に、労働党へ8万8000ドルを献金した。
タブコープは6万500ドル、レスポンシブル・ワジャリング・オーストラリアは6万6000ドルを同年度に連邦労働党に寄付した。
一方、暗号資産系予想プラットフォームポリマーケットは2025年8月以降、オーストラリアで禁止・ISPブロックの対象となったままである。
オーストラリア通信メディア庁(ACMA)はこれを無認可のインタラクティブ賭博サービスと分類している。
2025年連邦選挙時に、同プラットフォームがティックトックやインスタグラムのインフルエンサーに報酬を支払い、オーストラリアの賭博利用者を狙っていたことが調査で判明した。
米国規制下の予想市場カリシも、現地賭博法順守のためにオーストラリアからの利用を自主的に制限している。
いずれのプラットフォームも、スポーツベットやタブコープのような国内ライセンス事業者向けとされる新広告規制の直接的対象外。
今回の広告規制は、オーストラリアのギャンブル規制強化策の一環。予想市場は現行法のもとで引き続きACMAが注視している。
一方、新たな規則は、従来型スポーツ賭博広告のメディア露出抑制を目的としている。


