ビットコイン価格が軟調に推移している。現物市場では買い注文が観測されているにもかかわらず、なぜ価格は下落するのか。クリプトスレートが7日に報じた分析によると、その要因として現物を保有しない「デリバティブ(金融派生商品)」 […]ビットコイン価格が軟調に推移している。現物市場では買い注文が観測されているにもかかわらず、なぜ価格は下落するのか。クリプトスレートが7日に報じた分析によると、その要因として現物を保有しない「デリバティブ(金融派生商品)」 […]

ビットコイン『2,100万枚の神話』崩壊か、無限に増殖する先物が価格を破壊

2026/02/10 01:05
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ビットコイン価格が軟調に推移している。現物市場では買い注文が観測されているにもかかわらず、なぜ価格は下落するのか。クリプトスレートが7日に報じた分析によると、その要因として現物を保有しない「デリバティブ(金融派生商品)」市場の構造と、取引所の在庫増加が指摘されている。

現物買い支えを無効化する「先物市場」の巨大な圧力とは

ビットコインBTCBTCの発行上限は2,100万枚と決まっており、この「希少性(数が少ないこと)」が価値の源泉とされてきた。しかし、先物取引などのデリバティブ市場では、現物のコインを持たずに「価格の上げ下げ」だけに賭けることができるため、実質的な取引量は上限なく拡大してしまう。この「現物を持たない取引」の急拡大が、実際の需要以上に価格決定権を握る事態となっている。

バイナンスのデータがその実態を裏付ける。2月3日の無期限先物の取引高は現物の約8倍、金額にして約235億ドル(約3.6兆円)に達した。市場の主役は今や現物投資家ではない。レバレッジ(証拠金取引)を効かせた短期トレーダーが、相場の方向性を決めているのが現状だ。

この構造下では、取引所の板情報(オーダーブック)に見える「現物の買い支え」は信頼性が低い。暗号資産データ分析プラットフォームのコイングラスのデータによれば、現物市場で買い板が厚くなっている局面でも価格は下落した。規模で勝る先物市場からの売り圧力が、現物の買い注文を容易に飲み込んでしまうからだ。

ETF流入の裏で増え続ける「売り在庫」

もう一つの重要な下落要因が、取引所におけるビットコイン在庫の増加だ。市場の注目は米ビットコイン現物ETFの資金フローに集まりがちだが、その裏で1月15日から2月5日にかけ、全取引所のビットコイン在庫は約2万9,000BTC(約1%)も増加し、275万BTCを超えた。

取引所の在庫増は、投資家が売却のためにコインを移動させていることを示唆し、潜在的な「売り圧力」となる。ETFへの資金流入は一進一退の状態だが、それを上回るペースで「すぐに売れる在庫」が市場に供給され続けているのが現状である。

結果として、現在の市場は「先物主導の売り」と「在庫の増加」という二重の圧力に晒されている。たとえ現物での買い意欲があっても、デリバティブ市場の巨大な回転売買と、積み上がった在庫の壁を崩せない限り、本格的な価格反転は難しい局面にあると言えるだろう。

長期的には希少性が勝つとしても、短期的には「在庫」と「先物」が価格を決める。投資家はETFのフローだけでなく、取引所への送金動向や先物市場の過熱感を、下落トレンド継続のシグナルとして冷静に見極める必要がある。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.7円)

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