タイの証券取引委員会(SEC)は、国内の機関投資家の関心の高まりを受け、暗号資産(仮想通貨)ETF(上場投資信託)や先物取引の導入を可能にする新たな規制枠組みを2026年に整備する方針を明らかにした。現地メディアのバンコクポストが報じた。
SECが計画している規制の柱は、暗号資産ETFの認可、タイ先物取引所(TFEX)における暗号資産先物の解禁、そして債券やグリーン投資を対象としたトークン化商品の展開だ。これまで限定的だった暗号資産への投資機会を、伝統的な金融インフラの枠組みへと正式に組み込む狙いがある。
この動きの背景には、アメリカの現物ETF承認といった世界的なメインストリーム化の潮流と、それに応じた国内機関投資家からの強い需要がある。当局の目的は、投資家が直面するハッキングや秘密鍵の管理リスクを排除した「規制下の安全なアクセス」を提供することだ。また、先物取引の導入は、高度なリスクヘッジ手段を市場に提供することになる。
規制が実施されれば、暗号資産はタイの資本市場において「規制されたコア資産」としての地位を確立できる。これにより、年金基金や資産運用会社などの伝統的なプレイヤーの参入が加速し、タイがアジアにおける暗号資産のハブとしての競争力を高める重要な一歩となるだろう。
|文・編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock
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