香港の金融界で、暗号資産関連サービスに対する新たなライセンス規則を巡り業界団体が強い異議を唱えている。

Hong Kong Securities & Futures Professionals Association(香港証券先物業界専門家協会:HKSFPA)は、香港当局が提案する「仮想資産(VA)アドバイザリーおよびVAマネジメントサービス提供者」のライセンス制度に対して、規制の厳格さが過度であると反論している。これは、香港政府および証券先物委員会(SFC)が、従来の暗号資産(仮想通貨)取引・カストディサービスの枠組みをさらに拡大する一環で進めている新制度に対するものだ。

HKSFPAは、提案された規則が資産運用会社に過度なコンプライアンス負担を課すとして、以下の点を問題視している。まず、仮想資産管理サービス(VA management)のライセンス要件が、運用ポートフォリオ内での暗号資産の保有割合にかかわらず適用される点を批判し、わずか1%の組み入れの伝統的ファンドにまでフルライセンス義務を課すのは過剰であると主張している。また、VAアドバイザリーと市場解説インフルエンサーの境界が曖昧であり、ソーシャルメディア上の情報発信者が免責される一方で、正規の専門家が高いコスト負担を強いられるリスクを指摘した。

さらに提言には、SFC認可のカストディアンのみに限定する案も含まれているが、HKSFPAはこれが未上場トークンやWeb3ベンチャー向けの資産運用を制約し、香港の競争力を損なう可能性があると警鐘を鳴らす。団体は、規制の柔軟性や段階的導入、データ&責任範囲の明確化を求めており、同時に規制当局とのさらなる協議を希望している。

香港当局は引き続き、一般からの意見募集と規制の最終調整を行っており、これらの新しいライセンス制度は2026年の立法会提出を目指している。

|文・編集:井上俊彦
|画像:Shutterstock


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