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Tetherが金連動トークンXAUTの実用性を高めるScudoを導入

金を裏付けとするオンチェーン決済を日常利用へ近づける新たな計算単位

ステーブルコイン発行大手のTether(テザー)は、XAUT(Tether Gold)のオンチェーン取引をより扱いやすくするため、新たな計算単位「Scudo」を導入したと発表した。

金に裏付けられた仮想通貨の利便性を高める動きが進んでいる。XAUTは、安全な金庫に保管された物理的な金の所有権を表すデジタルトークンであり、オンチェーン上で送受信できるほか、条件を満たせば実際の金塊との交換も可能とされている。一方、近年の金価格の上昇により、1トロイオンス(※1)を基準とした価格表示では小数点以下の桁数が増え、日常的な支払いや価格設定が直感的でなくなるという課題が生じていた。

Tetherはこの点に着目し、金を裏付けとした仮想通貨を実用的な決済手段へ近づけるための仕組みとしてScudo(※2)を導入した。複雑な端数計算を不要とし、金によるオンチェーン取引の摩擦を取り除くことが狙いとされている。

(※1)1トロイオンスとは…
ヤード・ポンド法にて金、銀、プラチナなどの貴金属計量に使用される単位で、1トロイオンス(troy ounce)=31.1034768グラムに定められている

(※2)Scudoとは…
XAUTシステム内で1トロイオンス金の千分の一に相当する新たな単位

Scudoの仕組みとXAUTとの関係

Scudoは新たなトークンではなく、XAUTを分かりやすく扱うための計算単位である。1Scudoは1トロイオンスの1000分の1に相当し、同時に1 XAUTの1000分の1として定義されている。

これにより、ユーザーは複雑な小数値を用いず、整数に近い感覚で金に裏付けられた価値を送受信できる。裏付けや発行の仕組みに変更はない。XAUTは引き続き物理的な金によって完全に裏付けられ、保管方法、償還条件、ミントおよびバーン時の手数料体系も従来通り維持される。

Scudoの導入に伴う新たな手数料は発生せず、所有権はTetherのレポートツールを通じてオンチェーン上で検証可能とされている。

金担保型仮想通貨への需要拡大

金は地政学的緊張や経済の不確実性を背景に、安定した価値を持つ資産として注目を集めている。

2025年後半には1オンスあたり4,000ドル(約627,000円)を超える水準を記録し、その後も高値圏で推移している。この環境下で、価格変動の大きい仮想通貨と比較し、安定性を重視する動きが強まった。金に裏付けられたXAUTの供給量と時価総額は拡大を続け、市場における金担保型トークンの中でも最大規模へと成長している。

Tetherのパオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)CEO(最高経営責任者)は、XAUTが金をデジタル化する役割を果たしてきたとした上で、Scudoの導入により参入障壁が下がり、より多くの人が金の価値を保有し、価格設定し、取引できるようになるとの認識を示した。

Scudoは支払いや決済、融資といった用途も想定されており、金を裏付けとしたオンチェーン資産の活用範囲を広げる取り組みと位置付けられる。Tetherは今回の導入を通じ、金を価値保存手段としてだけでなく、より直感的に使える交換手段へと進化させることを目指している。

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