暗号資産(仮想通貨)の長期保有を中核とするBitmine Immersion Technologies(ビットマイン・イマージョン・テクノロジーズ)は12月22日、暗号資産・現金・「ムーンショット(ハイリスク・ハイリターン)」投資の総保有額が132億ドル(約2兆円、1ドル=157円換算)に達したと発表した。

中でも注目されるのが、406万枚超という圧倒的なイーサリアム(ETH)保有量だ。これはイーサリアム総供給量の3.37%に相当し、同社が掲げる「Alchemy of 5%(5%の錬金術)」目標に対し、すでに3分の2以上を達成している。

発表によると、12月21日時点での資産内訳は、イーサリアム406万6062枚、ビットコイン(BTC)193枚、Eightco Holdingsへの3200万ドルの出資、現金10億ドル。イーサリアムトレジャリー企業としては世界最大規模であり、暗号資産トレジャリー企業全体でも、Strategy(ストラテジー)に次ぐ世界第2位の規模となる。

ビットマイン会長でFundstrat(ファンドストラット)共同創業者のThomas Lee(トーマス・リー)氏は次のように述べている。

「ビットマインは、わずか5カ月半で保有量が400万ETHを超えた。これは非常に重要なマイルストーンである。我々は、『5%の錬金術』に向けて急速に前進している」

さらに同社は、独自のステーキングインフラを提供する「Made in America Validator Network(メイド・イン・アメリカ・バリデーター・ネットワーク:MAVAN)」を2026年初頭に展開予定で、イーサリアムエコシステムへの積極的な関与も進めている。

市場での存在感も急上昇している。ビットマイン株の平均日次取引高は17億ドル(12月19日時点での5日間平均)に達し、米国上場株約5700銘柄中第66位と、Wells Fargo(ウェルズ・ファーゴ)やChevron(シェブロン)と並ぶ高い流動性を誇る。

強力な支援者たち

ビットマインの野心的なトレジャリー戦略は、著名な機関投資家や業界リーダーの支援によって支えられている。

ARK Invest(アーク・インベスト)のCathie Wood(キャシー・ウッド)氏、Founders Fund(ファウンダーズ・ファンド)、Bill Miller III(ビル・ミラー3世)、Pantera Capital(パンテラ・キャピタル)、Kraken(クラーケン)、DCG、Galaxy Digital(ギャラクシー・デジタル)、そして個人投資家としてのトーマス・リー氏などが支援者に名を連ねる。

こうした支援体制のもと、ビットマインはイーサリアム供給量の5%保有という前例のない目標に挑んでいる。

なお、ビットマインは2026年1月15日、ラスベガスで年次株主総会を開催予定だ。

|文・編集:山口晶子
|画像:Shutterstock

『NADA NEWS』に生まれ変わります!

12月下旬、“CoinDesk JAPAN” は新ブランド『NADA NEWS(ナダ・ニュース)』として新たに生まれ変わります。NADA NEWSは、ブロックチェーン、暗号資産、ステーブルコイン、RWAなど、デジタル資産分野に特化したニュースメディアです。

市場動向や政策・規制、企業の取り組みなどを多角的に捉え、国内外の最新動向を分かりやすく伝えていきます。

📰 NADA NEWS 告知ページ📢 プレスリリースはこちら