ワールドリバティファイナンシャルが、DeFiレンディングプロトコル「ドロマイト」で注目を集めていた2,500万ドルのローン返済に奔走。
即時返済額は、4月7日に1,500万ドル、さらに4月10日に1,000万ドル。これらの支払いは、プロジェクト自身のトークンを担保に使う手法に対して業界内で批判が高まるなかで行われた。
BeInCryptoのデータによれば、この騒動でWLFIトークンは過去最低値の0.07967ドルまで下落。2025年に大々的にローンチして以降、最も低い水準となっている。
今回の市場急落は、ワールドリバティが自社のガバナンストークンを担保に大量のステーブルコインを引き出していた事実が明るみに出たことによるもの。
アーカム・インテリジェンスによれば、トランプ陣営と関係が深いこの企業は、2つのデジタルウォレットで約4億600万ドル相当のWLFIを担保提供し、1億5,000万ドル分のUSDCを借り入れていた。
こうした動きでドロマイトのUSD1レンディングプールも急速に枯渇し、利用率は93%超へ。この結果、一般預金者が深刻な流動性不足に見舞われ、資金引き出しが困難な状況となった。
一方で、取引を巡る見通しをさらに複雑にしているのが、両社の経営層の関わりだ。ドロマイト共同創業者のコリー・キャプラン氏は、ワールドリバティファイナンシャルの公式アドバイザーを務めている。
デジタル資産価格の暴落を受け、DeFiアナリストは不良債権のシステミックリスクに警鐘を鳴らす。現状、WLFIを担保とする資産でドロマイトのロック総額8億3,570万ドルのうち約55%を占めており、1つの価格下落中の資産にリスクが大きく集中している。
しかし、ワールドリバティ経営陣は激しく反論しており、破綻懸念を「FUD(根拠のない不安や疑念)」と断じている。
SNSでの一連の声明で、開発チームは「大規模な借入はエコシステム全体に利益をもたらす」と主張。「アンカーボロワー(主要借り手)」として振る舞うことで、他の利用者に高い利回りをもたらしているとした。
だが、批判的な見方も多く、担保価値がポジション調整より速く下落した場合、貸し手側に不良債権が増えるリスクを指摘。ワールドリバティ側は、この事態も否定し「必要なら追加で担保を差し入れる」と述べた。
同時に、紙の上で多額の損失を抱える初期支援者への配慮として、ワールドリバティは制限付きトークンのアンロックに関するガバナンス提案を発表。
チームによれば、新提案は初期小口購入者を対象とした、体系的かつ長期の権利確定スケジュールを盛り込む内容となる見通し。


